かつての高級住宅街も今では若者に人気の街
世田谷区はもともと陸軍の駐屯地や練兵場が数多く作られていた土地で、都内でもいち早く路面電車が引かれた場所でもあります。
そのため戦前から多く訪れる軍関係者を相手にする商店が発展し、家族で住む軍人のための病院や公園などの住宅設備が整えられました。
戦後は交通の利便性もあって住宅街として発達し、区内での一等地には数多くの高級住宅街ができました。
現在までも知られている高級住宅エリアの数では世田谷区が最も多く、有名なところとしては成城や等々力(とどろき)、深沢といったところが挙げられます。
かつて土地が急激に高騰した頃にはもともとそこに住んでいた人が固定資産税や相続税を支払うことができなくなってしまったことで郊外に移り住む動きが加速しました。
しかし現在では地価も落ち着き、もともとの住みやすい環境という魅力に惹かれ再び居住地としたいと考える人が増えてきています。
中でも若い世代から「住みたい街」として毎回上位に登場する下北沢や桜上水、三軒茶屋や二子玉川といったところも世田谷区内にあります。
区内を走る電車も神奈川方面に続く小田急小田原線や京王線、都心部へのアクセス状況のよい東急世田谷線や田園調布線が数多くの駅を置いているのでどの地域に住んでも便利に都内各所へ移動して行くことができます。
桜の名所あり有名大学ありで住みやすい地域
世田谷区はもともと富裕層や高位軍人たちのための住宅街として発展してきたところなので、住宅街としての良さを現在までそのまま残しています。
先程も少し紹介した世田谷区等々力は東急大井町線の駅の一つであり、等々力渓谷という都内唯一の滝があることが有名です。
もう一つ有名な自然スポットである二子玉川公園は周辺環境もよく、日常の散策にとてもおすすめのところとなっています。
桜の名所である砧(きぬた)公園や、JRA馬事公苑といったところは春先になると都内外からたくさんの人が訪れます。
また世田谷区は数多くの有名大学が置かれている学園都市でもあります。
成城大学や東京都市大学、昭和女子大学、日本女子体育大学といった数多くの有名大学が狭いエリアにズラリと並んでいます。
当然数多くの学生が近隣に住んでおり、学校の近くには単身者向けのワンルームマンションが数多く見つけられます。
ただしさすが昔ながらの高級住宅街ということもあり、ワンルームマンションでもかなり一ヶ月の家賃は高めです。
非常に安い物件も丁寧に探せばあるにはあるのですが、その場合は築年数が30年を超える古い木造住宅となってしまいます。
比較的治安面のよい地域ではあるのですが、それでも住宅を狙った空き巣やひったくりにあうこともあるので安心できる物件を選びましょう。