家賃相場の安さと豊島区方面へのアクセスの良さが特長
東京23区の北西部にあり、埼玉県との県境にあるのが板橋区です。
歴史的には大正期まで農村部として使用されてきており、麦畑や大根畑が一面に広がるのどかな地帯でした。
転機となったのは大正3年(1914年)に東上鉄道が池袋から埼玉県川越市にまで敷かれたことで、その中継地帯にある板橋区はベッドタウンとして使われるようになりました。
昭和に入ると陸軍航空隊の成増飛行場ができたことで軍関係者も多く移り住み、戦後に飛行場が解体してからしばらくは米軍の居住地域として使用されました。
現在板橋区を代表する住宅地域となっている光が丘公園はかつてその飛行場跡から米軍の居住地域として使用されてきた一帯で、昭和48年からの比較的新しい時期からの開発となりました。
板橋区内の中心的な駅となっているのが成増駅で、東京メトロ有楽町線、副都心線、東武東上線が乗り入れをしています。
成増駅をすぎるとその先はすぐ埼玉県和光市になるので、都民であっても成増駅は埼玉県であると勘違いをしていることもあるようです。
東武東上線と並んで板橋区を走るもう一つの主要路線が都営三田線で、北区から終点の西高島平までを接続しています。
高島平方面も都心部のベッドタウンとしてよく知られており、団地や集合住宅などが数多く並んでいる町並みが見られます。
純粋に住むためと割り切れば住みやすい街
板橋区の人気が高いのは主にファミリー世帯です。
板橋区内でも特に人気が高い住宅街になっているのが東武東上線沿線の常盤台(ときわ台駅)で、昭和初期の頃に東武鉄道が主導して住宅街としての計画がされました。
常盤台周辺を歩いてみるとすぐにわかりますが、広くて歩きやすい遊歩道に豊富な自然、駅舎などの公共交通機関で使用されている建物の設計デザインの良さなど、住む人を意識した街づくりがされています。
そのため比較的家賃相場が安い板橋区内においても常盤台周辺はやや高めに設定されており、単身で入ることを考える場合にはややハードルが高くなってしまいます。
もっとも街全体が低層住宅の一戸建てや中高層の商業施設といったいかにもファミリー向けとした雰囲気が漂っているので、大型の単身者向けマンションの物件数そのものが多くありません。
池袋方面へ通勤通学をするなら、断然東武東上線沿線に住むのがおすすめです。
東武東上線の場合、池袋から出発をして成増まで止まらない快速電車があるので、各駅停車のみで成増~池袋から離れた地域はやや不便に感じることがあるかもしれません。
最も成増までの各駅は非常に駅間の距離が短く、明確にどちらの駅周辺物件であるかがよくわからないというようなところも見られます。